臨床研究部

臨床研究部長 ごあいさつ

臨床研究部長・診療部長 木村俊久

「臨床研究の重要性」

臨床研究部長・診療部長 木村俊久

国立病院機構の使命として、“医療の提供”、“臨床研究の推進”、“医療従事者の養成”という3つの大きな柱があり、その臨床研究の推進の中心的役割を担うのが臨床研究部です。研究というと固い感じを受けるかもしれませんが、なにも試験管を振って実験するということではありません。日々の臨床診療の中でエビデンスを集め検討することこそが臨床研究です。研究は大学、臨床診療は一般病院というイメージは昔のこと、今は多くの患者を診る一般病院だからこそ臨床診療に則した研究を行なわなければならない時代といえます。例えば2012年に文部科学省・厚生労働省が策定した「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」には、1)日本の国民に医療上必要な医薬品・医療機器を迅速に届ける。2)日本発のシーズによるイノベーションの進展、実用化につなげる。3)市販後の医薬品・医療機器の組み合わせにより、最適な治療法等を見出すためのエビデンスの構築を進める。とありその最終目的は「日本の医療水準の向上」と「日本発のエビデンスを世界に発信」を目指すとしています。これは今まで諸外国に比べて後れを取っていた医療産業を推し進めるという側面もあります。このような医療を取り巻く新たな潮流の中で臨床研究はさらに重要度を増していくと思われます。

「当院の臨床研究部について」

当院の臨床研究部は血液免疫研究室、小児神経疾患治療研究室、画像内視鏡研究室、がん集学治療研究室、治験管理室の5つの部門で構成されています。特に治験管理室は私のほか、薬剤部、企画課、看護部のスタッフで構成されており、病院全体で臨床研究部を支える形となっています。臨床研究部の主たる仕事は 1)学術活動を推進し医療の総合的レベルアップを図こと。2) 治験や臨床研究への参加を通して医学に貢献できる体制を構築することです。まず学術活動の推進についてですが、医療は医学をもとに行われる行為であり、診療と学術・研究とは密接につながっています。患者さんに治療方針を説明するためには診療内容を客観的データとして把握しておくことが必要ですし、データをまとめることで日々の診療を振り返ることができます。そして最新の知見を調べて知識を整理し発表することで、自分の経験を他の人と共有する。この繰り返しが医療の質の向上につながると考えます。これらをより効率的に行えるよう援助し、学術業績のとりまとめを行うことも臨床研究部の役割と考えます。次に治験や臨床研究についてです。我々国立病院機構は全国に有する143病院のネットワークを活用して、診療の科学的根拠となるデータを集め、我が国の医療の質の向上に貢献する質の高い臨床研究を行うとともに、患者さんに安全で有効な治療薬等を届けるため、治験への協力も行っています。
当院は、がん、小児疾患、リウマチ、血液疾患、感染症、脳脊髄疾患、糖尿病、循環器疾患、眼科疾患の診療に優秀なスタッフが揃っていますので、臨床研究に関してはこれらの分野に力を入れています。

「臨床研究に参加する方へ」

さて、治験や臨床研究は、国で定めた指針に従って実施する必要があり、実施する研究が適切なものであるか、倫理性、安全性、科学的妥当性、実施可能性、被験者保護などの観点から医療機関のIRB(Institutional Review Board)で検討されます。一方、参加を考える人は、参加を決める前に十分な説明を受け、参加しない場合でも不利益を受けることはありませんし、研究の途中いつでも参加の中止を申し出ることができ、その場合も不当な扱いを受けることはありません。参加していただく患者さんにとっては多少煩雑なことがあるかもしれませんが、最新の医療をより綿密な観察のもとに受けることができるなど、メリットも多いといえます。
敦賀医療センター臨床研究部は治験や臨床研究の更なる活性化に取り組み、医療の進歩に少しでも寄与できるよう鋭意努力する所存ですので、皆様方には何卒ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。

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